福聚寺の仏様

釈迦牟尼仏しゃかむにぶつ

お釈迦様は仏教の開祖で約二千五百年前(紀元前五世紀頃)に現在のインド北部ガンジス川中流域で教えを提唱し、「目覚めた人」という意味の「ブッダ」とも呼ばれます。神とは違い実在した人物です。お釈迦様は王族としての安泰な生活をしていましたが、「老・病・死」という誰もが避けられない問題について苦悩され、人生の真実を追求しようと志して29歳で出家し、6年の間に様々な苦行を行いましたが、苦行だけでは人の煩悩を救ったり真の悟りを得ることはできないと思い、菩提樹の下に坐して瞑想に入り、悟りに達して仏陀となりました。

阿弥陀如来あみだにょらい

大乗仏教の如来の一つで、西方にある極楽という仏国土(極楽浄土)を持ち、生あるものすべてを念仏により浄土に往生できるという阿弥陀信仰の仏様です。
裏参道にあった蓮求庵(明治後半に統合)の御本尊でした。

四天王してんのう

四天王は、仏の住む世界を支える須弥山の四方向を護る仏教の守護神で、邪鬼を踏みしめて立っています。東方持国天、南方増長天、西方広目天、北方多聞天(多聞天を毘沙門天とも呼びます)

韋駄天いだてん

鬼が仏舎利を奪って逃げ去った時、これを追って取り戻したという伝えから、足の速い人の例えにされ、「韋駄天走り」などといわれますが、本来は仏教で韋駄天とは伽藍を守る護法神とされ、禅宗では厨房や僧坊を守る護法神であり、福聚寺では新客殿に祀られています。

十六羅漢じゅうろくらかん

仏法を護持することを誓った十六人の弟子を十六羅漢と呼び尊崇します。釈迦の弟子たちの修行の姿が理想化され、五百羅漢図や羅漢像が作られ、正法護持の祈願の対象となりました。

初祖 達磨大師だるまだいし

七転び八起きや希望が叶うと眼を入れるあの有名な「だるまさん」は、達磨大師が赤い衣を着て座禅している姿です。達磨大師(五世紀後半から六世紀前半)はインド人仏教僧でインドから中国に禅を伝えた禅宗の初祖とされている人物です。菩提達磨(ぼだいだるま)とも言います。

開山 古先印元和尚こせんいんげんおしょう

開山とは福聚寺を開かれた初代住職。正式には建長寺三十八世勅諡正宗広智禅師と称します。

慈母観世音菩薩じぼかんぜおんぼさつ

慈母観世音菩薩とは中国発祥の観音菩薩像で、福聚寺の慈母観音菩薩像は白衣観音に稚児が抱かれた慈愛に満ちたお姿です。平成七年、境内擁壁工事の後に建立いたしました。

子育地蔵菩薩こそだてじぞうぼさつ

地蔵菩薩とは、大地が全ての命を育む力を蔵するように、人々をその無限の大慈悲の心で包み込み救う所から、子供の守り仏とされています。

豊川稲荷とよかわいなり

正式には円福山えんぷくざん 豊川閣とよかわかく 妙厳寺みょうごんじと称する寺院で、本尊は千手観音。「稲荷」は、鎮守として祀られ福聚寺を守護しています。